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米国BPMTechShow参加レポート (3) アドホック・プロセス向けBPMSの登場

ナレッジワーカーのためのBPMとPM:

BPMTechShow参加ベンダの中で異色なのは、Itensilである。同社のソリューションはビジネスプロセスが定まりにくいナレッジワーカーのビジネスプロセスマネージメント(BPM)とプロジェクトマネージメント(PM)に焦点を当てている。製品の研究開発、応札のための提案書作成活動、販売促進のためのキャンペーン活動、緊急の問題解決プロジェクトなど、少人数のナレッジワーカーが集まってプロジェクトを短期に完遂するには、ビジネスプロセスを構造的に定義することから始める従来のBPM手法は適用が難しい。また、これらのプロジェクトはプロジェクトの進行と状況の変化に伴い遂行プロセスのアクティビティ/タスクを組み換えたり、作業の手戻り(繰り返しループ)が生じるなどプロセスの変化が激しく初期計画のガントチャートではスケジュール管理も難しいとされている。

Wikiをベースとしたワークフロー管理=Wikiflow:

Itesilの利用は、プロジェクトのキックオフミーティングから始まる。まず、会議(電子会議でも構わない)を招集しアジェンダにしたがいプロジェクトメンバー全員で課題解決のためのアクションアイテムをブレーンストーミング風に列挙する。各アクションアイテムに作業内容の定義、参照ドキュメント、インプットドキュメント、アウトプットドキュメント(成果物)、完了目標日、実行者を割り当てる。この会議で出来上がった議事録はWikiで管理され、会議終了後もWikiを使って各メンバーが納得いく作業手順、方法に改訂していく方法を採っており、プロジェクトメンバー間でのプロセス「合意形成」を重要視する。定義されたアクションアイテムは、その実施手順をワークフローに変換しビジネスプロセスモデルを自動生成する。プロセスの改良や作業進捗管理は可視化されたワークフロー図、またはアクションアイテムリストのいずれでも行え、Excel, Word,PDFなどのドキュメント類はアクションアイテムに関連付けられグループフォルダで共有管理される。すべての機能がWebシステムで利用でき、BPM On-Demandサービスも提供されている。

ご興味ある方はItesil社(http://www.itensil.com/)のItensilMeeting製品デモ(View Demo)をご覧いたただきたい。Web2.0を主唱する複数のコミュニティ間では、このWikiベースでのワークフロー管理をWiki + Workflow = Wikiflowという新しい造語で呼んでおり注目されている。

この製品がなぜBPM製品と呼べるのか?

プロセスを再利用できる点がBPMの基本概念「継続的改善サイクル」にマッチしているからである。プロジェクトメンバーによって完遂した行動様式が成功体験(ベストプラクティス)としてプロセスモデルに形式化され、さらに再利用が繰り返され、非定型プロセス→準定型プロセス→定型プロセスと成熟していく仕組みを提供している。アドホック・プロセスの遂行を一過性のものに終わらせず、その成功体験(ノウハウ)を組織内に伝承していく考え方は、まさに「ナレッジワーカーのためのBPM」に言えるのである。


残念ながら、この製品/サービスが日本国内で販売される見込みは当面ない。同様の製品を開発できるパートナーがいらっしゃれば、ご一緒に製品を開発したい。

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カテゴリー:ベンダー動向, BPM, BPMN, SOA
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