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米国BPMTechShow参加レポート (2) BPM On-Demand(SaaS型BPMS)の登場

Web2.0, Ajaxなどの最新技術を取り込み進化しつつあるBPMS:

最近、BPM On-Demandというキーワードが登場している。BPMのDesign Time(開発環境)とRun Time(実行環境)を、 SaaS型ビジネスモデルで提供するサービスのことである。

SOAが進展するにつれBPMS(BPMの開発・実行を支援するツール群)を使って社外のビジネスサービスをWebサービスで利用することは想定していたが、BPMの開発と実行の双方を社外のサービスに依存する構図は私にとって想定外であった。

BPMTechShowに参加したベンダの9割以上は、既に実行環境をWebシステムで提供しており、また、そのベンダの5割以上は開発環境もWebシステムで提供しているのである。

これまでの開発環境はクライアントにドラッグ&ドロップを多用するプロセスモデリングやフォームデザインの専用ソフトウエアをインストールすることが当たり前であったが、Web2.0,Ajaxなどの最新技術をベースにブラウザだけで違和感なく利用できるツールが開発されており、インターネットを通じ複数の企業でコラボレーションをしながらBPMを開発する方式が可能になっている。

BPM On-Demandの実態:

参加ベンダの中でBPM On-Demand を標榜しているのは、Appian, Cordys, Fujitsu, Integrify, Itensil, Lombardiの6社である。

各ベンダに共通していることは、SaaS型サービスとライセンス提供サービスの双方を持っていることであり、SaaS型サービスは初めてBPMに取り組むユーザ企業およびSIerへの技術導入教育、プロトタイピングに活用されている程度であり、本稼働でSaaS型サービスを利用しているのはまだ少ない。

初期プロジェクトの完了後はライセンス提供サービスに切り替えているようだ。老舗ベンダであるAppianとLombardiは、それぞれBPM On-Demandサービスに関するニュースをくしくも2007年2月12日に同時発表していることから、BPM On-Demand というキーワードはBPM市場拡大のための共同マーケッティング戦略の一環であることは否めない。

但し、初めてBPMに取り組むユーザ企業にとってBPM On-Demandは朗報である。ハードウエアとソフトウエアを購入せずに低リスク、低コストでBPMの初期プロジェクトに取り組むことができるからである。

また、ユーザ企業はWebを通じてコンサルティング会社やITサービス会社を巻き込み、コラボレーション型の開発環境で短期にBPMを構築できる。初期プロジェクトで成功を収めれば、その後ハードウエアとソフトウエアの投資を行えばよく、ユーザ企業にとっては魅力的なサービスといえよう。

BPM On-DemandをEnterprise Applicationに適用する場合、現在のところ、ファイヤウォール経由で自社のデータベースをどのようにリンクするか、セキュリティをどのように保持するか技術的課題が残されている。EJB+Webサービスで強引にリンクすることは可能であるが、もっと洗練された方法が今後登場することを期待したい。

BPM On-Demandソリューションは、まだ1年生であるが今後の成長が楽しみである。

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カテゴリー:ベンダー動向, BPM, SOA
  1. 2008年3月27日10:58

    BPMツールがSAASで提供されるとなると、いよいよ、ユーザ主導開発の環境が、非常に作りやすくなりますね。
    でも、従来のベンダーさんのビジネスモデルに影響を与えるのは、いつごろでしょうか。

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