IBMのBPMN 2.0サポート最新BPMソリューション
IBMは、2009年12月にBPMベンダーの最大手であったLombardiの買収意向を表明した。それから1年、WebSphereとの製品統合が待たれていたが、BPMN 2.0をサポートするBPM(Business Process Manager) 7.5.1のリリースが間近なようだ。
現在、米国IBMはBPM製品の技術PRサイト、BPMwebDemos.comを立ち上げ、YouTubeによる製品デモとチュートリアル、並びに無償のオンライン体験学習を提供している。このサイトのYouTubeのコンテンツは圧巻で”BPMinAction”という投稿者名で17のデモとチュートリアルを公開している。
Lombardiの「Blueprint」(文書作成)および「Teamworks」(BPM実行エンジン)は既にIBMの「WebSphere」環境で動作していたため、買収後の製品移行は円滑に進むものと予想されていた。デモを見ると製品のルック&フィールは、過去のLombardiとほぼ同じであり、買収後は、下図右の実装設計側のProcess DesignerのBPMN 2.0サポートに力が注がれていたようだ。製品名称はBlueprint→BlueworksLive、Teamworks→Business Process Managerとなっている。また、ビジネスルール・エンジンには、2009年1月に買収したILOGが統合されている。
Bruce Silver氏のBPMS Watchブログの11月15日の記事にも”IBM Delivers BPMN 2.0”のタイトルで紹介されていおり、BPMN 2.0のサポート範囲を考察している。詳しく分析していないが、Oracle BPM Suiteと比較するとOracleがシグナル・イベントを先んじてサポートしているほかは大差ない感じだ。
YouTubeのBPMinActionで”IBM BPM Overview and Demonstration”(14分のデモ)をご覧になれば、BlueworksLiveによるビジネスプロセスモデリング、Business Process ManagerのProcess Designerによるプロセス実装設計、およびプロセス実行後の最適化がどのようなものか理解できる。このほか、日本IBMでも”IBM Blueworks Live Japan”でBlueworksLiveのみ日本語で紹介している。
強力なProcess Optimizer
このIBM BPMツールで注目すべき機能は、プロセス実行結果をブロセス・フローと重ねたビューでプロセス管理者が最適化を検討できるユーザー・インターフェイスが提供されている点である。次の図をご覧頂きたい。
上図は、フローの経路別通過率(%)を表示している。これによってどの仕事の流れが一般的で、どの流れが例外的か判断できる。下図は、各タスクの平均待ち時間を表示している。これによって仕事の滞留を招いてる作業が判断できる。このように、モニタリングデータを統計グラフによらず、プロセス・フロー上に直接表示し、問題点を直視できる点が非常に優れている。これらはOracle BPM Suiteにはない機能だ。
IBMのBPMN 2.0サポート製品の登場によって、2012年は、いよいよBPMN 2.0ベースのBPM製品による市場競争が始まり、抜きつ抜かれつの”蛙飛びゲーム”になるようだ。来年はIBMが製品評価でBPMリーダの座を獲得するかも知れない。
岩田です。
デモを見た限りですが、BPMNプロセス図のモデル交換は、BPMN-DI(BPMN 2.0 XML)、XPDL 2.1のフォーマットがサポートされているようです。この点、Oracleの先を行っている。